皆さんもリモートワークやテレワークが定着したところで仕事用PCと自宅用PCの2台持ちになる中、ディスプレイの切り替えが必要だと感じたことはありませんか。
いざ検索すると様々なHDMI切替器やディスプレイ切替器があって迷ってしまう状況になっていませんか。この記事では少しこだわりを持ってPC複数台持ち用のHDMI切替器を購入し、実際に利用した商品を紹介したいと思います。
購入したきっかけ
当初PCはWindowsノートとMacbook。ディスプレイは23インチでWindows側で利用、Macbookはそのまま利用していました。ただ昨今、23インチも小さいと感じ始め、大きいディスプレイが欲しくなり32インチ4Kを買ってしまいました。そうなるとWinとMacで切り替えて使いたくなりHDMI切替器を購入したという、いたって普通な経緯です。
ところが、4Kとなると30Hzだの60Hzだの、対応する/しないとか、いままであまり意識していなかった条件があり、慌てて調べまくって悩んだ末に購入したエレコム社のHDMI切替器、DH-SW4KP1BKシリーズの「DH-SW4KP21BK」を購入。希望の条件にもマッチし、非常に良い商品だと思いましたので、その使用感やどのようにWindowsとMacとで兼用しているかなど、できる限り分かりやすくポイントを絞って紹介します。
選定における条件
HDMI切替器って、表側にあまりおかないですよね。裏方に置くので、これはリモコンで切り替えなど欲しいし、ディスプレイでも切替ができそうであるが、ディスプレイスイッチは使いにくいのでいじりたくない、そうするとやはりりもこんがほしいとなりって、以下の古だらりポイントを決めて調査し、購入してみましたので、その使用感などを紹介します。
KVMスイッチではなくHDMI切替器
KVMスイッチのKVMとは「Keyboard Video Mouse」の略で、文字通り1組のキーボード、ディスプレイ、マウスで複数のパソコンを制御するための切替器。私の目的は、あくまでもディスプレイの切り替えをしたいだけなので、キーボード、マウスなどの切替は不要。モニターのみ必要に応じて切り替えながら作業する方が多いので、ディスプレイの切り替えだけで十分。HDMI切替器で探しているとKVM系もたくさん検索されてきます。HDMIのみの切り替えがしたい場合はご注意ください。
4K60Hz/fps対応
まずは「60Hz/fps」と4Kについて、それぞれバラして説明します。
「60Hz/fps」ってなんだ
もしかしたらあまり意識せずにディスプレイを買ってしまった方がいると、性能の良いディスプレイがあるのに切替器で失敗しないように最初に説明しておきます。
「Hz」は「ヘルツ」と読み、1秒間に最大何枚の画像を映像として出力処理できるかを示す単位で「リフレッシュレート」と呼ばれています。一方「fps」とは「frames per second」の略で、1秒間に何枚の画像が仕込まれているかを表すデータ側の単位とイメージすると分かりやすいかもしれないです。
例)「60fpsの動画を60Hz対応のディスプレイで見る」みたいな感じです。
もちろん30Hzより60Hz、60Hzより144Hzの方が動きの早い動画などを描写してくれますが、動画自体もそれなりのfpsでないと高いリフレッシュレートで描画できないですし、PCもそれなりの性能が求められてきますので、お財布との相談と環境のバランスですね。
ちなみにyoutube動画は24fpsや30fpsあたりが多いと思います。TVなども確か30fpsあたりだと思います。倍の60fpsなどの場合、速い動きが含まれているなど、目的がある動画ではないかと思います。
HDMI切替器の購入前までに、ご自身がお持ちのディスプレイが何Hz対応であるかは必ず確認しておきましょう。切替器によっては、FHDの場合は60Hz、4Kの場合は30Hzまで対応などもありますので、ご自身のディスプレイサイズだけではなく、出力できるリフレッシュレートも確認しておく必要があります。4Kディスプレイご利用であれば、購入前に把握して購入されているとは思いますが、切替器を購入するときにも要注意です。
「FDH」「4K」ってなんだ
私も初めて4Kディスプレイを購入しましたが、文字表示、映像は綺麗ですね。これまで使っていた従来ディスプレイに比べると全てがはっきりしていますね。
気をつけたいことは、「4K」の解像度はFHD(1920 x 1080)の画面が4つ分(3840 x 2160)になります。なので、上記でFHDの場合は60Hz、4Kの場合は30Hzになってしまうのは単純に4Kの方が大きい出力が必要になるから、その分リフレッシュレートが落ちるのかと思ってしまいますね。
4Kディスプレイをお持ちであれば、多くは60Hzくらいまで対応しているモノが多いと思いますので、切替器に関してもこの4K60Hz対応は一つのキーワードになりますので注意しておきましょう。
配線は全て背面
全面もしくは背面に切替対象のディスプレイ用のHDMI接続をさせるパターンは多く売っています。でもこれでは設置した時、ケーブルが前後から出てしまい取り回しも面倒だし、そもそも美しくない。なので、ホスト側と切替器の接続は背面に集約して同一方向で接続できるモノが欲しいが、全て背面にまとめる切替器が意外と少ないので、妥協して前面には出さないけれはOK。
リモコンとボタン操作で切替は必須
ディスプレイ用のHDMIケーブルの配線は表に出したくはない。目立たないところに設置するので切替用のリモコンは必須にしたい。それとボタンできちんと制御が出来るモノが良い。リモコンのみだと、電池がなくなり切替が出来ない時が面倒。それと切替状況に関しては、一目でどこに切り替わっているかLEDなどのランプはつけておきたいが、明るすぎるのは嫌ですね。
ケーブルは切替器と独立
ディスプレイ側またはホスト側PCへの接続ケーブルが固定されてしまっているモノは最悪。ケーブルは全て機器から取り外しができ、自由な長さを選択出来るモノが欲しい。固定ケーブルの長さに併せて機器の設置位置を決めたくない。
ACアダプターで電力供給
ACアダプターがついているモノが少ない。HDMIの場合、ホスト側PCからの電力を機器側へ給電ができるが、切り替えを伴うので心配である。また、切替器を間にかますことで接続したディスプレイへの情報転送時に電力不足で映像の寸断やブラックアウトになることも嫌だ。なのでHDMI切替器にACアダプターがついていて、安定性、安全性が高まるモノが欲しい。
HDMI切替器の紹介
では上記こだわりポイントに該当した商品を紹介したいと思います。
実際にHDMI切替器に直接接続している機器は「ASUS VP32UQ Eye Care液晶ディスプレイ – 31.5型 4K UHD(3840×2160)IPSパネル」になります。解像度は3840 x 2160 pxとフルHD(1920 x 1080 px)に比べると縦横2倍の4つ分になります。4K初体験のエントリーディスプレイとしては、まずまずではないかと感じています。
エレコムの国産メーカーUSB切替器
今まで購入してきた機器の中でも良い感じのHDMI切替器、エレコムDH-SW4KP1BKシリーズの「DH-SW4KP21BK」となり、現在も利用しています(23年06月時点)。
特徴は、PC側からの入力ポート数 x 3、ディスプレイへの出力ポート数 x 1となり、こだわりポイントはほぼクリアしています。残念なことに全て背面ではなく、ディスプレイへの出力ポートとAC接続が側面にあることくらいですが、便利な事にリモコン操作が2系統用意されています。通常は、1→2→3と順送くらいしかできないケースが多いのですが、こちらは順送もでき且つ入力ポートの番号指定ができますので、ストレスなく切り替えができます。
こだわりポイント
KVMではない | 4K60Hz | 配線背面 | リモコン | ケーブル | AC |
〇 | 〇 | △ | 〇 | 〇 | 〇 |
配線背面に関しては「〇」でも良いのですが「△」としています。配線の飛び出しが気になるようであれば、HDMIのL字コネクタをかましても良いとは思います。
製品概要
最大表示解像度 | 4K60Hz(4096×2160) |
HDMI規格 | HDMI2.0b |
HDR | HDR10、Dolby Vision(R)、HLG 対応 |
コネクター形状ポート数 | PC側入力:HDMIタイプA 19ピン(メス) × 3 ディスプレイ側出力:HDMIタイプA 19ピン(メス) × 1 AC電源:DCジャック(メス) × 1 |
許容ケーブル長 | 入出力共に5m 以内 |
本体材質 | メタル |
本体サイズ | 幅約80mm×奥行約51mm×高さ約20mm |
重量 | 約109g(本体) |
付属品 | 専用リモコン×1 個専用AC アダプター× 1 個保証規定 |
保証期間 | 1年間 |
2023年06月時点
レビューコメント
全般的には◎。日本メーカーだけに切替器としては少し高いが安心感がある。
海外メーカーでも良いものはありますが、目的がディスプレイの切替のみなので多機能は不要。シンプル且つ安定を望める機器で現在も現役利用しており、特に問題は発生していない。切替器で発生するような寸断やノイズも感じてはいないです。
リモコン操作は2系統用意されており、1→2→3の順送と入力ポートの番号指定ができますので、ストレスなく切り替えができます。また、ボタン操作は前面に付いており、カチカチ順送で切り替えるタイプですが、切替器の設置位置がディスプレイ裏側においてあるのでまず利用していません。リモコンのみで十分です。
裏面に磁石などはついていないため、且つHDMIケーブルが太く硬いケースがあるので設置する際にどのように固定するかは少し工夫が必要かもしれません。私の場合は、側面にある出力ポートに差し込むHDMIケーブルの根本をケーブルクリップで机に固定しています。USB切替と違い、ディスプレイの切替状態は目の前で見えているので、さらに裏方に設置しても良いかもしれませんね。
HDMI接続口もしっかりしており、ゆるみもなく問題ないです。
こちらのHDMI切替器ですが、機器本体のAC電源がOFFでもPCから給電されています。さらに、ホスト側「1」「2」「3」の切り替えで、AC電源をOFF状態で「2」に切り替え「2」側のホストPCの電源をOFFにしても「1」側のホストの電源がONであれば、電源が供給されてLEDが点灯しています。
ということは、ホスト側「1」「2」「3」のいずれかの電源がONであれば給電できる=切り替えに関係なくどちらからも給電している=切り替え時によるショート的な事象も発生しないようになっている?のかなぁと思いましたが、詳しくは分かりません。
上記商品は「ホストPC×3」「出力HDMI機器×1」ですが、他の種類もありますのでメーカーページで詳細をご確認ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?PCも仕事用PCと自宅用PCの2台持ちになる中、自宅にあるディスプレイを共有して、デスク周りをコンパクトにまとめてきたいと考え始めていませんでしょうか。PC複数台環境でディスプレイを共有しながら有効活用するために必要となるのがHDMI切替器が最も簡単となり、その紹介でした。
検索すると様々なHDMI切替器が検出されてくると思います。選ぶ際にはこだわりのポイントを設定して探していくと見つかりやすいので、是非少しだけこだわってみましょう。
では、本記事が皆様のHDMI切替器選びの参考になりますこと願っております!